ジャパン ケネル クラブ(JKC)
 アイリッシュ・セター 犬種標準


     FCIスタンダード No.120
■原産地
アイルランド
■用途
ガンドッグ及び家庭犬
■FCI分類
グループ7 ポインティング・ドッグ
セクション2 イギリス及びアイルランドのポインター&セター
■沿革
アイリッシュ・セターは、狩猟用のワーキング・ドッグとしてアイルランドで作出された。この犬種はアイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セターと、定かでないレッドの単色の犬に由来する。これが18世紀明確に見られたタイプである。アイリッシュ・レッド・セター・クラブはこの犬種の振興のために1882年に設立された。このクラブはブリード・スタンダードを1886年に作成し、その後、スタンダードを確立させるために、フィールド・トライアルや展覧会を開催した。1998年、このクラブはこの犬種のワーキング・スタイルに関する書物を刊行した。スタンダード、ワーキング・スタイル共に、この犬種の身体的特徴と作業能力を描写している。
アイリッシュ・セターは長年の月日を経て、頑健且つ健康で、利口な、優秀な作業能力と多大なスタミナを有する犬に進化していった。
■一般外貌
レーシーで、運動能力が高く、優しい表情をし、バランスと釣り合いが取れている。
■習性/性格
鋭敏且つ、利口で、エネルギーに溢れ、愛情深く、誠実である。
■頭部(ヘッド)
長く、ほっそりとし、耳の部分は粗野ではない。
マズルとスカルは長さが等しく、平行である。
 ■頭蓋部(クラニアル・リージョン)
  スカル
  両耳間はオーバル(卵形)で、脳のスペースが十分にあり、オクシパット
  の突出は明瞭である。
  眉は盛り上がっている。
  ストップ
  大変明瞭である。
 ■顔部(フェイシャル・リージョン)
  鼻(ノーズ)
  鼻の色はダーク・マホガニー、ダーク・ウォールナッツ又はブラックで、
  鼻孔は幅広い。
  マズル
  適度な長さで、先端はかなりスクエアである。
  ストップから鼻先までは長く、垂唇だが、垂れ下がってはいない。
  顎(ジョーズ)
  顎はほぼ長さが等しい。
  歯(ティース)
  シザーズ・バイトである。
  目(アイズ)
  ダーク・ヘーゼル又はダーク・ブラウンで、大きすぎてはならない。
  耳(イヤーズ)
  適度な大きさで、質感はきめ細かく、低く十分後方に付く。
  頭部に接し、きちんとしたひだがあり垂れ下がっている。
■頸(ネック)
程よく長く、たいへん筋肉質である。
太すぎず、わずかにアーチし、スローティネスは全くない。
■ボディ
犬の大きさにつりあっている。
 ■胸(チェスト)
  胸は深く、フロントの幅はいくぶん狭く、肋はよく張っており、十分な
  肺のスペースを確保している。
 ■腰(ロイン)
  筋肉質でわずかにアーチしている。
■尾(テイル)
適度な長さでボディのサイズと釣り合っている。
やや低く付き、根元は強く、先端に向かって先細る。
背と水平かもしくは背より下に保持する。
■四肢(リズム)
 ■前肢(フォアクォーターズ)
  肩(ショルダーズ)
  肩端は尖っており、深く、後方によく傾斜している。
  肘(エルボーズ)
  動きが制限されることはなく、十分下の方にあり、内外転しない。
  前脚(フォアレッグス)
  真っ直ぐで、筋骨逞しい。
  骨が丈夫である。
 ■後肢(ハインドクォーター)
  幅広く、力強い。
  後脚(ハインドレッグス)
  尻から飛節まで長く、筋骨逞しい。
  中足短く、力強い。
  膝(スタイフル)
  よく曲がっている。
  飛節(ホック)
  内外転しない。
 ■足(フィート)
  小さく、たいへん強く、指趾も強く、アーチし、緊握している。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
流れる様な自由な動きで、推進力がある。
頭部は高く保持されている。
前脚は十分前方に伸びるが、低い位置を保っている。
後肢の推進力は滑らかで、強力である。
交差歩様は極めて望ましくない。
■被毛(コート)
 ■毛(ヘアー)
  頭部、脚の前面、耳の先端は短毛で、きめ細かい。
  ボディ及び脚の他の部分は適度な長さで、平らであり、できるだけカール
  やウェーブはしない。
  耳の上部の飾り毛は長く、シルキー(絹糸状)である。
  前、後肢の後ろは長く、きめ細かい。
  かなりの量の被毛が腹部にあり、胸及び喉まで伸びるフリンジを形成する。
  足は指趾間に十分な被毛がある。
  尾は適度に長い毛のフリンジをもち、先端に行くに従って短くなる。
  全ての飾り毛は真っ直ぐで平らである。
 ■毛色(カラー)
  リッチ・チェストナットであり、ブラックのトレースは見られない。
  胸、喉、指趾のホワイト、又は前頭部の小さなスター(ホワイト)、鼻及び
  顔部の狭い筋やブレーズは失格とはならない。
■サイズ
 ■体高
  牡:67cm前後
  牝:62cm前後
 ■欠点
  上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の
  程度に比例するものとする。
 ■失格
  陰睾丸。

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